冷え性予防・改善
にんにくは冷え性に効く食べ物と言われることが多くあります。にんにくを食べると活力が湧くといったイメージもあるので、感覚的に体が温まるのを感じるのかもしれません。
にんにくの冷え性に対する効果に関しては理論的な根拠はあるものの研究報告等で「冷え性」に言及しているものは殆どありません。(「冷え性」という言葉が西洋医学用語ではないからかもしれません。)
その為、にんにくの冷え性に対する効果は感覚的なものが強く、実用的な効能という観点では効果性はあまり期待できないのかもしれません。
冷え性とは?
冷え性は一般に女性に多くみられる症状で、病気が要因の場合もありますが冷え性そのものは病気ではありません。そもそも西洋医学には「冷え」という概念がありません。「冷え」という言葉は東洋医学の考え方です。
冷え性の特徴としては体全体が冷えるのではなく、体の一部、特に手足だけが冷たく感じることです。手足は冷たく感じているのに顔や頭は火照るという「冷えのぼせ」という症状もあります。
冷え性が健康に及ぼす影響
東洋医学では「冷え」は万病の元と言われるほど、全ての病気につながると考えられています。
一般的には冷え性の人は肩こりや偏頭痛などを起こしやすくなるようです。
因果関係は明確ではありませんが、冷え性を放置しておくと膀胱炎や腎臓病などの病気を引き起こしたり、卵巣機能を低下させたり、不妊症の誘引になることもあるようです。
しかしながら、これらの症状は冷え性が原因ではなく、別の根本的な要因があって冷え性と同時にそれらの症状がでているという考え方もできます。
冷え性の原因
冷え性の原因は主に末梢神経の血管が収縮し血流が悪くなるからと考えられています。末梢神経の血管が収縮する要因にはストレスや疲労、不規則な生活習慣などによって自律神経が乱れるためと言われます。また、長時間クーラーなどにあたることも血管が収縮する原因となります。
女性に冷え性が多いのは、筋肉が少なく脂肪が多いためと言われます。脂肪は保温効果がありそうですが、実は熱を伝えにくく、また一度冷えると温まりにくいという性質があります。
また、ダイエットによる栄養不足や月経によるホルモンバランスの乱れも自律神経の失調につながるため女性特有の要因と言えるかもしれません。
その他、膠原病や腎炎、糖尿病の症状として冷え性を伴う場合もあります。
にんにくが冷え性を予防・改善する仕組み
にんにくが冷え性に効果的と言われるのは、にんにくに血管を拡張し、血行をよくする効能があるためです。
にんにくが血管の平滑筋を弛緩させ血管を拡張させるという現象は以前から確認されていますが、その具体的な仕組みには諸説あります。有力な説はにんにくに含まれる硫黄成分が赤血球と反応し硫化水素を発生させることで血管が拡張するというものです。
このにんにくの効能によって収縮した末梢血管が拡張し、冷え性を改善するという見解があります。
論文等の文献は見当たりませんでしたが、にんにくに含まれるスコルジニンという成分にも末梢血管を拡張させる効能があるようです。
また、にんにくには糖質のエネルギー代謝を促進する効能があり、その代謝の際に熱が発生することから、その部分でも冷え性を改善する効果が期待できる可能性があります。
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