卵黄の効果・効能
卵黄は非常に栄養価の高い完全食と言われています。
ビタミン、ミネラル、アミノ酸がバランスよく豊富に含まれているため、それぞれの成分作用が働きやすい状態となっており、各栄養素の幅広い健康効果が期待できます。
また、有効成分であるレシチンやコリンは悪玉コレステロールを減らしたり、脳機能を高めるなど卵黄の特徴的な効果の要因となっています。
更に卵黄の効果や効能を知りたい方は以下を続けてお読みください。
尚、にんにくの効果・効能はこちら、にんにく卵黄の効果・効能に関してはこちらをご覧ください。
卵黄とは?
卵黄とは、一般的に鶏卵(ニワトリの卵)の黄身のことを指します。
一方、鶏卵の白身は卵白と言います。
卵黄は卵白に比べ多くの栄養素が含まれていますが、その分カロリーも高くなっています。
卵黄は調理範囲が広く、様々な料理や加工食品に利用されます。
卵黄の主な栄養素・有効成分
卵は完全食と言われるように非常に多くの栄養素が豊富に含まれています。不足しているのはビタミンCぐらいと言っても過言ではありません。
その栄養素の多くは卵黄に含まれていますが、その分カロリーやコレステロールが高めになっています。
卵黄の栄養成分一覧
エネルギー(kcal) | 387 | kcal |
エネルギー(kJ) | 1619 | kJ |
水 分 | 48.2 | g |
たんぱく質 | 16.5 | g |
アミノ酸組成によるたんぱく質 | 13.5 | g |
脂 質 | 33.5 | g |
トリアシルグリセロール当量 | 27.8 | g |
飽和脂肪酸 | 9.22 | g |
一価不飽和脂肪酸 | 11.99 | g |
多価不飽和脂肪酸 | 5.39 | g |
コレステロール | 1400 | mg |
炭水化物 | 0.1 | g |
利用可能炭水化物(単糖当量) | 0.1 | g |
水溶性食物繊維 | 0 | g |
不溶性食物繊維 | 0 | g |
食物繊維総量 | 0 | g |
灰 分 | 1.7 | g |
ナトリウム | 48 | mg |
カリウム | 87 | mg |
カルシウム | 150 | mg |
マグネシウム | 12 | mg |
リン | 570 | mg |
鉄 | 6 | mg |
亜鉛 | 4.2 | mg |
銅 | 0.2 | mg |
マンガン | 0.07 | mg |
ヨウ素 | 50 | µg |
セレン | 56 | µg |
クロム | 0 | µg |
モリブデン | 14 | µg |
レチノール | 470 | µg |
α-カロテン | 0 | µg |
β-カロテン | 8 | µg |
β-クリプトキサンチン | 93 | µg |
β-カロテン当量 | 55 | µg |
レチノール活性当量 | 480 | µg |
ビタミンD | 5.9 | µg |
α-トコフェロール | 3.4 | mg |
β-トコフェロール | Tr | mg |
γ-トコフェロール | 2 | mg |
δ-トコフェロール | 0.1 | mg |
ビタミンK | 40 | µg |
ビタミンB1 | 0.21 | mg |
ビタミンB2 | 0.52 | mg |
ナイアシン | 0 | mg |
ビタミンB6 | 0.26 | mg |
ビタミンB12 | 3 | µg |
葉酸 | 140 | µg |
パントテン酸 | 4.33 | mg |
ビオチン | 65 | µg |
ビタミンC | 0 | mg |
食塩相当量 | 0.1 | g |
イソロイシン | 790 | mg |
ロイシン | 1400 | mg |
リシン(リジン) | 1200 | mg |
含硫アミノ酸:メチオニン | 400 | mg |
含硫アミノ酸:シスチン | 300 | mg |
芳香族アミノ酸:フェニルアラニン | 670 | mg |
芳香族アミノ酸:チロシン | 730 | mg |
トレオニン(スレオニン) | 800 | mg |
トリプトファン | 210 | mg |
バリン | 900 | mg |
ヒスチジン | 410 | mg |
アルギニン | 1200 | mg |
アラニン | 810 | mg |
アスパラギン酸 | 1500 | mg |
グルタミン酸 | 1900 | mg |
グリシン | 480 | mg |
プロリン | 670 | mg |
セリン | 1300 | mg |
ヒドロキシプロリン | – | mg |
アミノ酸組成計 | 16000 | mg |
アンモニア | 240 | mg |
剰余アンモニア | – | mg |
脂肪酸総量 | 26.59 | g |
飽和脂肪酸 | 9.22 | g |
一価不飽和脂肪酸 | 11.99 | g |
多価不飽和脂肪酸 | 5.39 | g |
n-3系多価不飽和脂肪酸 | 0.54 | g |
n-6系多価不飽和脂肪酸 | 4.84 | g |
デカン酸 | 0 | mg |
ラウリン酸 | 0 | mg |
ミリスチン酸 | 100 | mg |
ペンタデカン酸 | 23 | mg |
パルミチン酸 | 6700 | mg |
ヘプタデカン酸 | 68 | mg |
ステアリン酸 | 2300 | mg |
アラキジン酸 | 0 | mg |
ベヘン酸 | 0 | mg |
リグノセリン酸 | 0 | mg |
デセン酸 | 0 | mg |
ミリストレイン酸 | 16 | mg |
ペンタデセン酸 | 0 | mg |
パルミトレイン酸 | 580 | mg |
ヘプタデセン酸 | 43 | mg |
オレイン酸 | – | mg |
シス-バクセン酸 | – | mg |
イコセン酸 | 63 | mg |
ドコセン酸 | 0 | mg |
テトラコセン酸 | 0 | mg |
ヘキサデカジエン酸 | 0 | mg |
ヘキサデカトリエン酸 | 0 | mg |
ヘキサデカテトラエン酸 | 0 | mg |
リノール酸 | 4200 | mg |
α‐リノレン酸 | 140 | mg |
γ‐リノレン酸 | 0 | mg |
オクタデカテトラエン酸 | 0 | mg |
イコサジエン酸 | 54 | mg |
イコサトリエン酸 | 50 | mg |
イコサテトラエン酸 | 0 | mg |
アラキドン酸 | 480 | mg |
イコサペンタエン酸 | 0 | mg |
ヘンイコサペンタエン酸 | 0 | mg |
ドコサジエン酸 | 0 | mg |
ドコサテトラエン酸 | 29 | mg |
ドコサペンタエン酸 | 26 | mg |
ドコサペンタエン酸 | 0 | mg |
ドコサヘキサエン酸 | 380 | mg |
(引用)
文部科学省:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
※値は卵黄100gあたりに含まれる含有量です。
※「Tr」は極めて微量。「ー」は未測定。
卵黄の有効成分
卵黄の最大の成分特徴は栄養素の種類が多く、そして豊富に含むことです。特にビタミンやミネラル、アミノ酸は各成分が補完し合って初めて効果を発揮するので、ほぼビタミンやミネラル、アミノ酸を含む卵黄は各成分の効果が発揮されやすいようになっています。
それとは別に卵黄の有効成分と言われる栄養素があります。それは次のものです。
レシチン
レシチンは脂質の一種で、体内では細胞の健康を保つ重要な栄養素です。
レシチンを含む食べ物には大きく卵黄と大豆があり、卵黄の場合は卵黄レシチンと言われています。
レシチンの有効性はその細胞を健康に保ち、新陳代謝をスムーズにするというものがありますが、近年注目されているのはLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を減らしHDLコレステロール(善玉コレステロール)を増やす効果です。
卵黄はコレステロールが非常に多く含まれているためコレステロール値が高くなることが懸念されていましたが、近年ではそれほど影響は及ぼさないという見解に変わってきています。
それはこのレシチンの作用が大きな要因の一つとなっていると考えられています。
コリン
コリンは前述したレシチンの主成分ですが、体内では脳で記憶や学習に深く関わる神経伝達物質のアセチルコリンをつくる材料となります。
その為、卵黄は脳の栄養素(ブレインフード)と呼ばれることがあります。
メチオニン
メチオニンは必須アミノ酸の一つで、卵黄には豊富に含まれています。
メチオニンは肝機能と深く関わっており、不足すると浮腫んだり、有害物の蓄積、抜け毛、動脈硬化など様々な症状が出る可能性があります。
卵黄に期待できる効能・効果
卵黄はビタミン、ミネラル、アミノ酸の各栄養素の効果が発揮されやすい状態になっているので、期待できる効能・効果は非常に多くあります。全てをあげるとキリがないので、その中でも特徴的な効能・効果をご紹介します。
成長促進・体力強化
卵黄には体の組織を作り、その組織を円滑に機能させるための栄養素の多くが含まれています。
勿論、卵黄だけ食べれば良いというわけではありませんが、成長促進や体力強化に対して大きな助けになることは間違いありません。
生活習慣病の予防・改善効果
卵黄はカロリーやコレステロールが多いため生活習慣病の原因になると考えられてきましたが、最近では逆に生活習慣病を予防する効果があると考えられています。
その理由はカロリーは確かに多いものの、中性脂肪を増やす要因となる炭水化物は殆ど含まれておらず、コレステロールも食べ物から摂る分には体内のコレステロールには影響が少ないことが分かってきたからです。
それどころか、卵黄には悪玉コレステロールを減らし善玉コレステロールを増やすレシチンや抗酸化作用を持つビタミンE、カロテンが含まれています。更に、コレステロールを減らし抗酸化作用もあるメチオニンも豊富に含まれています。
これらのことから卵黄は高血圧や動脈硬化などのリスクを減らし、生活習慣病の予防に効果的と言われています。
二日酔いの予防・改善効果
卵黄に豊富に含まれているメチオニンは肝臓でアルコールを分解する時に必要な成分です。
メチオニンは多くの二日酔いの薬の成分となっているぐらい効果的な成分です。
肝臓の働きを助けることから肝機能強化に効果的とも言われています。
記憶力・学習能力を高める効果
卵黄に含まれるレシチンの主成分であるコリンは神経伝達物質であるアセチルコリンの主要な成分です。
アセチルコリンは脳における記憶や学習に深く関わる物質で、その為、レシチンは記憶力や学習能力など脳機能を高めるブレインフードと言われることがあります。
ボケ、アルツハイマー病(老人性痴呆症)予防効果
前述した卵黄に含まれるコリンの脳機能を高める効果はボケやアルツハイマー病の予防にも効果があると言われています。
ただし、この効果に関してはまだ推測の段階で具体的な研究結果があったわけではありません。
その他
その他にも、「免疫力の強化」や「癌(がん)予防」、「脂質の代謝を促進する」などの効果があります。
卵黄の副作用・注意点
卵黄は安全な食べ物ですので、普通に食べる分には副作用など気にする必要はありませんが、以下のような注意点はあります。
コレステロールが高い
前述のレシチンの説明の際、卵黄のコレステロールはそれほど気にする必要は無いと言いましたが、やはり卵黄に含まれるコレステロールは高いため既に高コレステロールになっている方は注意した方が良いでしょう。
専門家の見解も分かれるところですが、高コレステロールの方は1日1個以上は食べない方がよいようです。
カロリーが高い
コレステロールの高さはそれほど気にする必要はありませんが、カロリーが高いことは認識しておく必要があります。
Lサイズの卵1個の卵黄は約17gでカロリーは66kcalほどになります。これをウォーキングで消費するには25分以上歩かなくてはいけません。
もっとも卵黄には糖質が殆ど含まれていませんので、肥満になりにくいカロリーと言えます。
それでも運動をしないのに沢山食べたり、夜中に食べたりするのは避けた方がいいでしょう。また、ダイエット中の方も注意が必要です。
アレルギー症状
卵はアレルギー症状を起こしやすい食べ物で、酷い場合はアナフィラキシーショック症状を発症します。
アレルギーを起こしやすいのは卵白の方ですが、卵黄でもアレルギー症状は出ます。
卵黄を食べて、お腹が痛くなったり、顔や手足が腫れる、蕁麻疹が出るなどの症状が現れる場合は卵アレルギーの可能性があるので必ず病院で確認しましょう。
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