にんにくの臭いを消す11の方法
にんにくの臭いを消すにはちょっとしたコツが必要です。そのコツを押さえればかなりのニンニク臭を抑えることができます。ここではそのコツを踏まえたにんにくの臭いを消す方法をご紹介します。
にんにくに多くの効能があるのはこのサイトをご覧になればご理解頂けると思いますが、あの「にんにくの臭い」が苦手という方も多いのではないでしょうか。
もし、ニオイが気になってニンニクを食べていないのであれば、それは健康や美容にとって大きな損失です。是非、ここで紹介する方法を試して頂き、にんにくを大いに活用して頂ければと思います。
尚、「既ににんにくを食べてしまって明日の臭いが心配!」という方はこちらの記事の方が役に立つかもしれません。→ 翌日のにんにくの臭いを消すために今すべき対策とは?
もしくは「明日じゃなくて今日!昨日食べたにんにくの消臭を忘れてしまって今日の臭いがヤバい!」という方はこちらの記事が良いかもしれません。→【応急処置】翌日に残ってしまったにんにくの臭いの対処方法
ニンニクの臭いの原因
にんにくの臭いの原因はにんにくに含まれる薬効成分である「アリイン」にあります。ただし、アリイン自体は無臭で臭いはありません。
にんにくを切ったり潰したりすると、このアリインがアナリーゼという酵素と反応してアリシンに変化する時からあのにんにくの臭いが発生します。
このアリシンは硫黄化合物であり、いわゆるイオウ臭さがあります。また、このアリシンが体内で分解される過程でアンモニアやピルビン酸を発生します。アンモニアは汗や尿の臭いなどに代表される刺激臭を持ち、ピルビン酸もやや酸っぱい臭いのする物質です。
にんにくの臭いはこれらイオウ臭やアンモニア臭、ピルビン酸の臭いなどが合わさったもので、その大元の原因がアリシンなのです。
尚、アリシンは反応しやすい物質で、更にジアリルジスルフィド(DADS)やアリルメチルスルフィド(AMS)、アリルメルカプタンなどに変化しますが、それらの多くも硫黄化合物であり、特有のイオウ臭を持っています。
ニンニクの臭いが消えるまでの時間
ニンニクの臭いは口に残ったにんにくが発する口臭によるものと、体内に吸収されて体臭として発するものがあります。
口臭によるにんにくの臭いは3時間程度で殆ど無くなります。しかし、体臭として発するにんにくの臭いはなかなか消えません。そして体臭の一部である腸や肺からのニンニク臭は口臭となって現れるため結果として口臭もなかなか消えないことになります。
にんにくは消化・吸収された後、血液を通して全身を巡ります。その間もにんにくの臭い成分は残っているため全身からニンニク臭を発することになります。
これら体臭におけるにんにくの臭いが消える時間はにんにくの摂取量やその人の代謝に左右されますが、一般的に15時間程度はにんにくの臭いは持続し、完全に消えるには48時間程かかると言われます。
にんにくの臭いを消すポイント
にんにくの臭い成分は血液にのって全身を巡りますので、それを消すにはそれらを分解して排出される必要があります。
つまり一度体内で消化・吸収されるとニンニクの臭いを消すのはかなり難しくなります。
そこで、にんにくの臭いを消すポイントは食前、食中、もしくは消化される前までに対処をすることになります。
そのにんにくの臭いを消す代表的な対処例を次にご紹介します。
にんにくの臭いを消す11の方法
にんにくを加熱してから調理する
にんにくの特有の臭いは、にんにくに含まれる有効成分アリインがアリナーゼという酵素に反応してアリシンになる際に発生することは前述しました。
このアリナーゼという酵素は熱に対して非常に弱く、ボイルしたり、焼いたりすると、アリナーゼは働きを失なうため、アリインはそのまま残っていてもニンニク臭は発生しません。
そこでにんにくを切ったり潰したりする前に加熱することがにんにくの臭いを消す一つの方法と言えます。この場合は、電子レンジで加熱するのが便利です。
気になるのは「にんにくの効能も無くなってしまうのではないか?」ということです。
にんにくを加熱するとにんにくの効能は無くなるか?
確かに若干効能が弱くなる可能性はあります。ただし、加熱してもアリイン自体は消滅しないので、にんにくの効能や効果は十分期待できます。
にんにくとして摂取したアリインは、体内にあるビタミンB6によって徐々にアリシンに変化してニンニクの効能を現わします。
この時もアリシンはニンニク臭を発しますが、ビタミンB6は1ヵ所に大量にあるわけではないためアリインは少しずつアリシンに変化し、それほど強い臭いは発しません。
この方法の問題点はニンニク臭と共にスパイスとしての「ニンニクの香り」も無くしてしまうことです。その為、折角のにんにく料理が楽しめないというデメリットがあります。
肉や魚料理と一緒に食べる
アリインがアリシンになる際、たんぱく質、脂質、糖質、ビタミン、カルシウム、リンなどと結合することによりアリシンを包み込み、効能を高めると共にニンニク臭を軽減する作用があります。
ステーキや焼き肉、あるいは魚を調理する際にニンニクを加えると、肉や魚の特有な生臭みが消えると共にニンニク臭も減少しているのに気づくと思います。
このようににんにくと肉や魚を一緒に食べることで、アリシンが肉や魚の成分(主にたんぱく質)と結合しにんにくの臭いを軽減させることができます。
さらにレモン、しょうが、春菊などは防臭効果があるのでにんにくを加えた肉魚料理に添えると更に効果的です。
食後すぐにリンゴを食べる
リンゴはにんにくの臭いを消す果物としてよく知られています。これはリンゴに消臭作用があるとされるポリフェノールや酵素が含まれているためとされます。
他の果物にも消臭作用を持つものがありますが、リンゴはポリフェノールや酵素の効能に加え爽やかな匂いがニンニク臭をかき消す効果もあり、果物の中では一番効果があると言われます。
尚、リンゴを食べるタイミングはにんにくと一緒がベストですが、それでは料理が不味くなりますので、食後すぐに食べるようにしましょう。
ポリフェノール類を一緒に摂る
ポリフェノールは抗酸化成分として有名ですが、消臭作用があるとされます。ポリフェノール類を含むは数多くありますが、現実的ににんにくと一緒に食べられる野菜が良いと思われます。
野菜に効果があると言われるのはパセリ、ほうれん草、ごぼう、うどなどです。
また、野菜以外では前述したリンゴをはじめブルーベリーやプルーンなどがにんにくの臭いを消すと言われます。チョコレートなどにもポリフェノールは入っています。
食後すぐに牛乳など乳製品を飲む
牛乳などの乳製品もにんにくの臭いを抑える食品としてよく紹介されます。これは乳製品に含まれるたんぱく質や脂質がアリシンを包み込むためと言われます。
しかし、にんにく料理の後の牛乳は後味があまり良くないことに加え、あまり効果を感じられないという意見が多いのも確かです。
食後すぐにお茶を飲む
お茶に含まれるカテキンやフラボノイド類には強力な殺菌・消臭効果があるとされ、にんにくの臭いを軽減するのにも効果的と言われます。
その場合、緑茶よりもウーロン茶やジャスミンティー、マテ茶などが効果的と言われます。最近、市販されている「濃いお茶」も効果が高いとのことです。
食後に歯を磨く、洗口液でうがいをする
歯を磨いたり、洗口液でうがいをするのはにんにくの臭いを消すのにかなり効果的と言えます。ただし、口臭のみを消すので効果は持続せず、一時的で限定的な対応となります。
ガムを噛む
ガムも歯磨きや洗口液同様にんにくの臭いを消すのにかなり効果的と言えますが、口臭のみの一時的で限定的な処置になります。
ただ、ガムの匂いが続く限りにんにくの臭いを誤魔化せるので定期的に噛むことで効果が持続します。
ブレスケアなどの口臭清涼剤を使う
ブレスケアに代表される口臭清涼剤を使うのも一つの手です。歯磨きやガムと違い直接胃に作用するので通常の口臭には効果的ですが、にんにくの強烈な臭いを消すには少し効果が足りない感じがします。
代謝を早めて汗をかく
短時間では無理ですが、代謝を早めてにんにくの臭い成分を体外へ排出する方法です。水を多めに摂り、運動や半身浴、サウナなどに入って汗と共ににんにくの臭い成分を排出します。
即効性はありませんが、少しでも早くにんにくの臭いを消したい場合は効果的です。
黒にんにくを食べる
にんにくの臭いを消すという趣旨とは違いますが、にんにくの効能や効果を期待しつつもニンニクの臭いが苦手という方は黒にんにくを食べるという選択があります。
黒にんにくとはにんにくを熟成、発酵させたにんにくで、にんにくの効果は殆どそのままでにんにくの臭いは殆ど無いというにんにくの加工方法です。
にんにくを熟成、発酵させると黒くなるので「黒にんにく」と言われています。黒にんにくは市販のものも自分で作ることもできますので、試してみてはいかがでしょうか。
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