消化促進・消化不良改善
にんにくの独特の香りや味にはある種の刺激があるため、にんにくは胃腸や消化に悪い食べ物というイメージがあるかと思いますが、実際は消化を促進したり、消化不良を改善する効果があると言われています。
また、にんにくの効能に胃がんや大腸がんなど消化器系のガンを抑制する働きがあるという研究報告が多くありますが、この事実もにんにくの持つ消化促進、消化不良改善効果が関係していると考えることができます。
にんにくの消化促進・消化不良改善効果の仕組み
にんにくに含まれるアリシンやアリシンが変化して発生するジアリルスルフィドなどのイオウ化合物は胃粘膜を刺激し、胃液の分泌を促進させます。
にんにくの胃液分泌促進の効能はイオウ化合物による胃への直接刺激のみならず、匂いによっても反射作用で分泌が喚起されます。
にんにくの匂いを嗅ぐとお腹が空くと言われるのはこのせいです。胃液が分泌されると消化が促進され、消化不良の改善効果も期待できるようになります。
また、にんにくに含まれるアリインやアリシンには抗菌・殺菌作用があり、腸内の大腸菌やウェルシュ菌といった悪玉菌を抑制する効能があります。その為、腸内環境が向上し消化吸収能力が高まるのも消化促進や消化不良の改善に寄与すると考えられます。
更に、にんにくに含まれるアリシンはたんぱく質を分解する酵素の働きを持ちます。その為、肉や魚などにつけ合わせてにんにくを食べるとたんぱく質の消化吸収を促進する効果が期待できます。
にんにくにおける消化促進、消化不良改善効果の注意点
にんにくが消化を促進したり、消化不良を改善する効果が期待できるのは、あくまで適量の範囲でにんにくを摂取する場合です。
にんにくはあくまで刺激物ですので、適量を超えると逆効果になります。特に殺菌効果は強力で、腸内の悪玉菌だけでなく善玉菌も殺してしまいます。また、にんにくの刺激を胃を刺激しすぎて胃痛を起こしたりと、消化促進どころか胃腸障害になる可能性もあるので十分注意下さい。
ちなみに、にんにくの適量とは生にんにくであれば1日1片、加熱調理したにんにくであれば1日2~3片です。
また、にんにくはアレルギー物質でもあります。体質によってはにんにくを食べると腹痛になることがあり、この場合も逆効果ですのでご注意ください。
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